おまえなんか、訳してやる!

どんどん一言で 訳していくサイトです。 今567語くらい。

リンクの提供方法で煩悶

ああ、今日みたいな特集デーでも、日付にリンクは正解ではないんです。(ま、もちろんご自由ですけども)
正解はhttp://d.hatena.ne.jp/sugio/20070929#p1にリンクです。
そういうまとめ記事を書いてない日に、訳全体を見せたいアドレスはhttp://d.hatena.ne.jp/sugio/20070929#p2です。
うちの記事の書き方があまりにも変則的なんですよね。

  • 前後の記事も読んでもらいたい場合が多いので日記モード(1日が1ページになる日記形式)にせざるを得ない。
  • 個々の訳記事を小見出し(h4)で書き出すと自動でアンカーがつかないし個別表示できず不便
  • 訳以外の記事を書く事があるので1日のタイトル(h2)で訳の特集をまとめるのも定形にはできない。

というわけで今の形なのです。

記事タイトルはtitle要素に反映されないし、はてな以外の人にはパーマリンクの場所も分かりにくいでしょうし、けっこうひどいんですよね……。

はてなダイアリーのリニューアルが計られてますけども、その点はこのまま変えられないんじゃないかな。

うちへリンクする推奨の方法を書いておくのが一番ということになりそうです。

アニメ作品に出てくる人型兵器の和訳

機動戦士ガンダム 第08MS小隊 Vol.01

最近アニメづいている流れでの番外編、先日リクエストいただいたアニメロボットの特集でございます。

ザクとかイングラムとか、個々の機種について音訳などしていくのも妙味があるかと思うのですが、今回は作品中での「人型機械・兵器全般の呼び方」をやりたいと思います。アニメに限らず、SF作品のカラーが反映されるところですよね。架空のロボット兵器の一覧 - Wikipediaには、300近くの名称が載っていて壮観です。

調べてみたら多くの作品で漢字表記の公式設定や説明がありました。無いものは、訳すというか……漢字で言い換えて、脳内を漢字エンドルフィン(似非科学物質)で満たしていきたいと思います。

ちなみに「ロボット」自体の訳はうちで3年前にやっていて「労模徒」に決定しています。


<モビルスーツ><MS>………“戦術汎用宇宙機器”一般訳“機動戦士”引用訳

機動戦士ガンダム 第08MS小隊 Vol.04
リアルロボットのパイオニアにして最大の人気作品、機動戦士ガンダムより。

ガンダム」は繁体中国語では鋼彈(鋼弾)、簡体では高达(高達)、どちらも音訳の当て字。「モビルスーツ」は繁体が機動戰士、簡体も机动战士ですが、「機動戦士」は鉄腕アトムの「鉄腕」みたいなものでしょう。軍事用語として「戦士」がひっかかるんですよね。戦士が機動的なのもまあ当たり前という気がしますし……。

モビルスーツの源流はロバート・A・ハインラインSF小説「宇宙の戦士」に登場する「パワードスーツ」で、当初はガンダムでも全高2m程度の強化装甲服を使うつもりだったのがスポンサーの意向で巨大ロボットになったのだとか(モビルスーツ - Wikipediaより)。そこで服じゃないのに「スーツ」の呼び名が残っちゃったんですね。やはり「suit」を訳すとなるとちょっと苦しい。

と悩んだのですが、"Mobile Space Utility Instrument Tactical" の略モビルスーツ - Wikipedia)という後づけ設定があったんですね! 戦術的で汎用的な宇宙機器ですか。

新機動戦記ガンダムWではコロニー建設の為の作業者等が用いていた、作業用マニピュレータを持つ動力付宇宙服が「モビルスーツ(MS:Manipulatable Order Build and Industrial Labors Extended Suit)」と呼ばれていたが、やがて腕を持った有人作業機器の事を、MSと呼ぶようになるTEXT Depotより)など、世界観の異なる作品ではネーミングの設定も違うんですね。


<モビルアーマー><MA>………“全領域汎用支援火器”一般訳“機動堡塁”“機動裝甲”引用訳

MS IN ACTION !! ビグザム
私はガンダム世界の中で人型でないロボット(機動兵器)をモビルアーマーというのかと思ってたのですが、正しくはジオン軍のメカの中で、MIP社が開発した汎用性の低い大型機動兵器を言うそうです。

「armor」はよろい兜、防護服、装甲車などの意味ですが、これもMOBILE All Range Maneuverability Offence Utility Reinforcementモビルアーマー - Wikipediaより)の略という設定があるようです。たぶん後づけでありましょう。

中国語訳は機動裝甲・機動堡壘(塁)があるらしく、私は機動堡塁がお気に入りです。必ずしも防御に優れる兵器では無いようなのですが、巨大な体躯で強力な高出力兵器を備える様子をよく表していますし、機動的な堡塁という概念にシビレます。

完全に脱線ですけども、調べているうちに「月刊アニメージュの人気キャラクター投票で最初にナウシカを破ったキャラ」はファンネル操るエルピー・プルだったっけ?と思い、キャラクターBEST10マニアックスさんに行き当たった結果、91年のナディアでした。どうしてそんなガセビアが脳内に残ってたんだろう……。87年のナウシカ強すぎ。無理。


<コンバットアーマー><CBアーマー>………“戦闘歩行機”おま訳

太陽の牙ダグラム DVD-BOX The 25th anniversary memory

「リアルロボット」の名付け親、高橋良輔監督の太陽の牙ダグラムより。地球の植民惑星、デロイアの独立運動に身を投じたゲリラ達の物語。今ではあり得ない激渋作品です。主人公たちの行動が大局にほとんど影響していない太陽の牙ダグラム - Wikipedia)という批判もあるようですが、昭和の大きな転換点で政治を主導できなかった若者世代の悲哀が投影されてるんじゃないでしょうかね。

戦車を歩行化したような第一世代の四脚型と、人型である第二世代以降の二脚型があり、最初から複数の「兵器メーカー」の概念が明確に導入されたのはこのCBアーマーからコンバットアーマー - Wikipedia)とのこと。

直訳すると「戦闘裝甲」になりますが、"combat armor"を画像検索すると、けっこう鎧っぽいものが出て来ちゃいます。このネーミング自体どうなんだろう。

ミリタリーテイストの濃い作品ですから、実際の兵器の呼称に習った言い換えが良いかもしれません。「戦闘機」は「戦闘飛行機」でしょうから、これは“戦闘歩行機”しか考えられません。ああ、でも、かっこわるいよ歩行機。


<アーマードトルーパー><AT>………“装甲騎兵”一般訳

装甲騎兵ボトムズ DVDメモリアルボックス
こちらも高橋良輔作品でミリタリーテイストの極み、装甲騎兵ボトムズ。1/1スケールモデルを手作りした猛者(根性試しに作ってる。 - Monkeyfarm なんでも作るよ。)でも有名。銀河を二分する百年戦争の末期、軍を追われた主人公の兵士が戦いながらさまよい、陰謀と自身の秘密に迫る物語。

「AT」の正式名称は「Vertical One-man Tank for Offence & Maneuver(攻撃と機動のための直立一人乗り戦車)」で、その複数形が「VOTOMS」。元は、AT乗り達自らが搭乗者の生存率の低さから“ボトムズ=最低(bottom)の野郎ども”と呼ぶようになり、軍がその「ボトムズ」からこじつけて正式名称としたという設定。

しかし現実には「BOTOMS」が商標登録できず、作品タイトルが「VOTOMS」になり整合性に欠ける設定になったためか、作中で兵士がATのことをボトムズと呼ぶことは初期を除いて無くなった模様です。(装甲騎兵ボトムズ - Wikipediaより)

「Armored Trooper」を直訳すれば「装甲騎兵」で、これはもう仕方ないかんじ。内燃機関が無くて、人工筋肉となるシリンダーに架空の液体を循環させ化学反応で動くと言う設定(アーマードトルーパー - Wikipediaより)には驚きました。


<ヴァルキリー><バルキリー>………“可変戦闘機”一般訳“汎用格闘(航空)機”おま訳

マクロスプラス 1/60 完全変形版 YF-19
超時空要塞マクロスです。もうこのあたりの時代はここまで! ザブングルダンバインエルガイム等ファンの方すみません。

宇宙から降って来た巨大宇宙戦艦マクロスがきっかけで戦闘種族ゼントラーディとの戦争に巻き込まれた未来の地球。なんやかんやで地球を目指しながら戦っていくマクロス艦員達の物語。

マクロス世界のロボット全般を指す言葉には航空機系のバトロイドと陸上機系のデストロイドがあるものの、続編「マクロス7」の劇中ではデストロイドという呼称が廃れ、「バトロイド」と総称される始末デストロイド - Wikipedia)とのこと。「バトロイド」を総称とすると“人型戦闘兵器”ぐらいに落ち着いちゃいそうですね。ちなみにゼントラーディ軍のでかい兵士たちが乗っている「リガード」の一般名称は「戦闘ポッド」。

じゃあ「バルキリー」とは何かといいますと、マクロス世界の航空機系ロボット全般を指す愛称なんですが、正式にはバトロイドの一種「VF(バリアブルファイター)=可変戦闘機」と設定されていて、ケーニッヒモンスターのような「VB(バリアブルボンバー)=可変爆撃機」などと区別されるもののようです(VF MUSEUM - TECHNICAL TERMより)。(追記:コメントでご指摘を頂きまして、「バルキリー」はもともとは最初の可変戦闘機VF-1のみの愛称(F4「ファントム」みたいなもん)だったとのことです。)

戦闘機形態のファイター(Fighter)、巨大人型ロボット形態のバトロイド(Battroid)、両者の中間形態のガウォーク(Gerwalk)の3モード可変戦闘機 (マクロスシリーズ) - Wikipedia)があり、この写真のガウォークが印象的だったんですよねえ。

このバルキリー、繁体中国語では王爾古雷! バルキリーの語源は北欧神話の半神ワルキューレからで、王爾古雷はその当て字です。簡体では麦克罗斯で、これはワルキューレに関係ないバルキリーへの当て字の模様。

私は巨大な宇宙人とドツキ合う目的で開発されたという軍用目的を重視して“汎用格闘航空機”にしてみます。それで敵が巨人なんだー。


<モーターヘッド><MH>………“機神烈皇”一般訳“電気騎士”引用訳

The Five Star Stories ナイト オブ ゴールド over the 7777 (1/100スケールプラスチックモデル)
月刊Newtypeに1986年4月から連載され、今なお続く「ファイブスター物語」より。永野護重戦機エルガイムでキャラクター・メカニックデザインを担当した際に築いた設定を下敷きに、ジョーカー太陽星団における国家紛争の歴史を描いた物語。

この作品もガンダム以降のリアルロボット物らしく、「なんで宇宙戦争が人型ロボットによって行われるの?」という問いに答えられる設定が用意されています。国土の焦土化を防ぐためにロボットで代理戦争をしているとのこと。

そして漢字表記の設定もありました! モーターヘッドは「機神烈皇」、モーターヘッドの前身、マーシンメイス(マシンメサイア)は「機神浄皇」。人と神の物語になっていくから「機神」になるのかな。この命名に異を唱えられる知識がありません。

海外にその設定は伝わってないのか、繁体中国語では電氣騎士。簡体も电气骑士。そういうテンションの低いネーミングも好きです。

ちなみにモーターヘッドの多くは操縦者(騎士・ヘッドライナー)を手助けするため、人造人間の美少女がいっしょに乗り込みます。膨大な背景設定より、この欲望に忠実な基本設定を評価したいです。


<レイバー>………“多足歩行式大型マニピュレーター”一般訳“多足歩行型作業機械”引用訳“有肢重機”おま訳

機動警察パトレイバー DVDメモリアルボックス (初回限定生産)
80年代後半になってくると子供に超合金・プラモデルが売れなくなり、玩具メーカーのスポンサーとしての力が減少。安定したロボットアニメ枠は消滅してしまい、現在に至ります。ロボットアニメは内容面でも様々な模索がなされ、「リアルロボット」系も廃れますが、その中で突発的にヒットを決めたのがリアルロボット作品の極めつけ、機動警察パトレイバーでした。

近未来の日本でlabor(労働)を語源とするレイバーという作業機械が普及していて、それを悪用した犯罪に警察がやはりレイバーを用いて立ち向かう物語。(ちなみにロボットの語源もチェコ語で『労働』を意味するrobota)

レイバーとは人間が操縦する「多足歩行型作業機械」ロボットので、正式名称を「多足歩行式大型マニピュレーター」(旧OVAでは『汎用人間型作業機械』、TVシリーズでは『作業用に開発されたロボットの総称』と紹介)。ただし、水中専用の物などは必ずしも多足歩行システムではなく、多足歩行モード以外に一般公道を車のように走行可能な物も。

また、作品の世界で最初に登場した機種が篠原重工の「レイバー90」で、それが後に(ユンボやホッチキス、マジックのように)同様の作業機械に対する一般名称化したとのこと(機動警察パトレイバー - Wikipediaより)。この作品らしいリアルな設定ですね。

多足歩行システムに限らないものにはノーチラス9800ねじねじ団 - レイバー一覧表より)などがあって、これなんか現代の潜水調査船と見た目大差ないです。

中国語(簡体)サイトでは工程用人型起重机(機)・操作的机(機)械人といった説明もありましたが、作中でどのように訳されているかは分かりませんでした。繁体の機動警察 - Wikipediaでは「Labor」表記ですね。


<エヴァンゲリオン><EVA>………“福音戦士”引用訳“福音兵”おま訳

Voice I-doll Superior 綾波レイ
↑間違い
エヴァンゲリオン 零号機改 海外パッケージ版
90年代に入り、オタク層の好きな物をなんでもロボットアニメにブチ込み、ビデオ・ゲーム・キャラクター関連商品など、多彩な収入源を獲得する戦略が確立してきます。リアルロボット路線で行われた「子供から大人へ」のマーケット拡大を、「ロボット好き以外の人へ」行った形です。

その中でズバ抜けてヒットしたのが新世紀エヴァンゲリオン。語源は「福音」を意味するギリシア語のエウアンゲリオン(ευαγγελιον)の現代発音をラテン文字表記した「Evangelion」からエヴァンゲリオン (架空の兵器) - Wikipedia)とのこと。繁体中国語では新世紀福音戰士、簡体では新世纪福音战士。

正式名称は「汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン」ということですが、今回の特集の中でエヴァンゲリオンだけは兵器の一般名称ではなく、作中でも「EVAシリーズ」と言われるように、機種名に当たります。ただし作中で他のタイプの「汎用人型決戦兵器」は登場しませんが。

監督は「風の谷のナウシカ」で巨神兵のシーンを作画した(参考:もののけ姫とエヴァンゲリオン(宮崎監督と庵野監督)庵野秀明エヴァンゲリオンも機械のロボットではなく生体兵器です。まあロボットの祖、カレル・チャペックのロボットも人造人間ですから、これもロボット物とは言えるでしょう。

量子論・心理学・バイオテクノロジーの専門用語に架空の技術を加えた複雑な「リアルロボット」的設定を持ちますが、作中の能力が天井知らずで超常的な働きもあり、またメカ好き以外の人にも強くアピールした作品ということもあってか、リアルロボット系以降の次世代型ロボット物と目されているようです。

また脱線ですが間違い画像の綾波レイも人造人間。その後のアニメ作品でも人工美少女人気は高いですが、その系譜はどこからかなとさかのぼって考えたら、近代ではメトロポリス(1927年)のマリアでしょうね。さすがドイツの技術は世界一……。


<ライト・ファインディング・オペレーション><LFO>………“特殊人型重機”一般訳“汎用人型重機”引用訳

交響詩篇エウレカセブン 9

交響詩篇エウレカセブンより。ほとんど見たことがなくて、アネモネが最終回でデレるという情報しか知りませんでした。ネットの情報からストーリーを理解するのが大変だった!

とある惑星で、全てのものと融合し巨大化してゆくスカブという知性体におびやかされる人類が、スカプにどう向き合うかを巡って争いあう物語。哲学的なテーマにいろいろなサブカル文化の味付けとボーイミーツガールの分かりやすいストーリーを交えて新規客層を狙った作品のようです。

LFOは「Light Finding Operation」の略で、直訳すれば「光を見つける操作」でしょうか。命名はイギリスのテクノプロジェクト<LFO>に由来Group // Eureka seveN - LFO)といこともあり、まったくふざけた整合性のないネーミングにも見えます。しかしパトレイバーの影響か、90年代以降は「たまたまそういうネーミングが一般名詞化した」という設定が普通になっていて、ロボットの呼び方の自由度が高くなっています。

発掘物「アーキタイプ」を機械に仕立てたのがLFOで、「LFOがなぜ人型なのか」という問題については分からなさそうです。


<ナイトメアフレーム><KMF>………“人型自在戦闘装甲騎”引用訳“夢幻騎士”おま訳

コードギアス 反逆のルルーシュ volume 05

2007年のアニメージュの表紙をさらいまくっているコードギアス(私は未見)より。「コードギアス 反逆のルルーシュ」は繁体中国語で代号基亚斯 反叛的鲁路修など。ナイトメアフレームの訳語は見つからず、「Knightmare Frame」表記か。

「反逆のルルーシュ」は架空の歴史を経て神聖ブリタニア帝国の植民地となった日本で、ギアスという能力を授けられたルルーシュが黒の騎士団を組織しブリタニアに反逆する物語。キャラクター原案をCLAMPが手がけ、女の子受けする美少年キャラクターが主人公。とはいえ内容はかなり男性向けのようです。

美少年キャラクター(&メロドラマ要素)は機動戦士ガンダムSEED(2002年)でロボットアニメに盛り込まれました。視聴者ターゲットを男女に広げ、マスを拡大するための戦略が見てとれます。考えて見れば伝統芸能の歌舞伎なんかもそういう美少年頼みなところがありますね。次はどうなるんでしょうロボットアニメ。人情ものとかで攻めて来るんでしょうか。

ナイトメアフレーム悪夢を意味する"Nightmare"では無く、「騎士の馬(牝馬)」たる"KnightMare"と、「機体」たる"Frame"を掛け合わせたものコードギアスシリーズの機動兵器一覧 - Wikipedia)とのこと。装甲騎兵ボトムズアーマードトルーパーのアイデアを随所で参考にしている事が、監督によって明かされているアーマードトルーパー - Wikipedia)ということもあり、どうやらこれ、リアルロボット系ですね。


<ガンメン>………“顔面”引用訳“有顔螺旋兵器”おま訳

天元突破グレンラガン グレンラガン (ノンスケールプラスチックキット)
明日最終回の天元突破グレンラガンより。繁体中国語での作品タイトルは天元突破 紅蓮之眼(簡体では红莲之眼)、グレンは紅蓮、ラガンは裸眼。

多くの人類が一生を地下世界で暮らす未来。螺旋の力に目覚め、地上の存在を知った主人公があれやこれやのすえ大グレン団を率い、地上をめぐり、宇宙をめぐり、人類を殲滅しようとする強敵と戦う物語。

ロボットの通称であるガンメンは、気合い(螺旋の力?)次第でいくらでも能力を引き出せるメカ。エヴァを制作したガイナックスらしく量子論超弦理論も登場しますが、メカが有機的に変形したり、瞬間移動したりと、基本的にはぶっちぎりのオーバーテクノロジーでできています。

機体に大小の顔がデザインされているのも特徴(敵の反螺旋族のメカは顔がなく、通称『ムガン』)。中国語でガンメンは……「顏面」。

原点回帰して子供向けを強く意識していて、そこに大人やオタクも楽しめる内容を盛り込んだ作り。全編4部構成の3部までは70〜90年代のアニメの流れを体現したそうで、あしたのジョー宇宙戦艦ヤマトといった往年のアニメのパロディ(参考:天元突破グレンラガン - Wikipedia)も盛り込まれています。

戦闘形式はいわゆる「スーパーロボット」物に近く、うっそ〜ん!というようなアクション展開で、絶対的な敵を分かりやすくやっつけます。はたして子供のアニメファンは魅了できたのでしょうか。ロボットアニメは次世代に受け継がれていくのか。明日はどっちだ。