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新語・カタカナ語辞典の比較ポイント

辞典を作る側の立場を想像いたしますと、カタカナ語辞典って、作るの難しそうだと思うのです。普通の国語辞典というのはそれ以前の辞典を下敷きに作りますから("新明解"のような独自路線も中にはありますが)けっこう中身が同じで、説明文も似たり寄ったりです。しかし新語辞典カタカナ語辞典となると、かなり新しく文章を書き起こさなくちゃなりません。特にパソコン用語に関しては

  1. 情報の確かさ(技術系の知識)
  2. 辞書としての妥当さ(文章力)

両方がなくてはいけないわけです。カタカナ語辞典の編集者は、コンピューター全般にすごく詳しいのでしょうか?普通に考えると、辞典・辞書の編集者がコンピューターそのものにそんなに強そうだとは思えません。Windowsの使い方とかいうレベルではなくて、プログラムや機器の構造から知らなければならないのですから。

たとえコンピューターにすごく詳しい人だとしても、今度はその人の国語能力や編集のバランス感覚が、大きく辞典の出来を左右しそうです。実際はどうなのでしょう?想像になってしまいますが、両方に通じた人はそうはいないでしょう。うまくチームで連携して作っていくものだと思うのですが、悪いパターンは以下のような形になるはずです。

情報の信頼が置けない
(1)情報が古かったり、言葉の解釈が古いとか、(2)意味の取り方が狭すぎたり、要約はうまいけれど「例外」について説明のフォローがなかったり、(3)説明文の言葉選びが的確でないなど、筆者の予備知識の不足を感じると急に辞書全体が頼りなくなってしまいます。説明が、他の言葉への言い換えしか載っておらず(4)言葉の堂々巡りになるのも、チェックの甘さもあるでしょうが元々知識不足なのかもしれません。
なにが書いてあるのかわからない
(1)第一文がやたらと長かったり、(2)パソコン利用者でなく「作る側」の視点だけで書かれていたり、(3)あるものを説明する文章の中で、そのものより難易度が高い言葉を使ってしまう、その言葉を知りたい人の知識量が計れていないなど、本当に理解させようという気持ちが感じられないパターン。(4)説明している対象が「物」なのか「人」なのか「規格」なのか、そういう基本的な定義が抜けてしまうと大減点。