おまえなんか、訳してやる!

どんどん一言で 訳していくサイトです。 今567語くらい。

日本の人

正解無しと言われるこのお題。キーワードの議論では、やっぱり「日本人=日本国民」は政治的な落としどころなのだと再確認。でも「実社会では境界線がカッチリ必要」なことは感じたので、俺定義との折り合いをつけるためのまとめを書いてみます。

日本人うんぬんについては6、7才の子供が学校で教わって覚えることでもないので、辞書に書いてあることを知った頃にはちょうど国や人について考えるちょうどいい時期なのかもしれないなと思いつつ、その頃までにできあがる「日本人」観は、「=日本国民」ではないはず。私がキーワードに書きこんだ「日本の人。」も日本国民のことじゃないし(あれは玉虫色)、これは「日本+人」が、再定義するには日常的すぎる言葉だからではないかと考察してみます。

  • 日本の概念化

辞書には「日本=日本の国号」と書かれているのでそれしか解釈できないのですが、日本を概念化して土地や文化の集合としてとらえることは誰でもやります。概念ですから「そこに小笠原諸島は入っているか」と問えば、入ってもいるし、入ってなくもある。実は「五反田のラーメン屋の看板娘」を思って「日本はいいなあ。」と言っているかもしれない。そういう日本。

  • ジャパンと日本

日本の語源について、Dictionary.comなど調べ。遣唐使が「ひのもと」を翻訳して自己紹介した「日本国(nzyet-pwun-kwuk)」が中国で受け入れられ、西洋ではジャパン、日本ではニッポンが次第に浸透していき、当時の「はひふへほ」は「パピプペポ」と発音だったのが、やがて京言葉風にニホンと呼ばれるようになったということで、経緯は諸説あるも、語源は同じとか。

<Japan>はもちろん国名として認知されていますが、同時に「中国の東のほうにある、なんか沢山の島」でもあり(参考google:land of the rising sun)、やはり当然Japanという概念としても扱われます。

  • 概念の合体

この「日本」と「人」が合体。『「○○人」は「○○の人」だから、「バルタン星人」は「バルタン星の人」だ』とわかるのは7、8才でしょうか。私はもっと小さい頃、「セイジン=人型怪獣」だと認識していた記憶があるので…。これがちゃんとわかると「ぼくたち地球人」のような言い回しも意味がわかるようになります。

「宇宙人」というのは実は「宇宙国民」だけを指すんだ、としたら後から知識として補完する作業になるでしょう。「ユダヤ人」を知る頃にはたいがい「○○人」の例外を知っているので「ユダヤ“教の”人」なんだな、という認識は一度知ればスムーズ。これが「日本人」だと概念が出来上がりすぎていて苦しい、という実態なのでしょう。

  • まとめ

そんな自己弁護もかねた考察ですが、子供の時からの定義でいきたいって言うんだから、自分は「国民」としてのアイデンティティは鍛えてこなかったなという印象も。ちょうど「国」を考える思春期に「日本国嫌い」になってしまうお定まりのパターン(日本と日本国を分けちゃう思考)で、ナショナリズムとうまく向き合ってこれなかったなあと感じています。うーん、原因はいろいろだ。もうマスコミや国のせいにする歳でもなし、やはり考える機会になっています。(けっきょく話が政治にシフトしてきちゃった。それが悔しくて書いたのに!)