おまえなんか、訳してやる!

どんどん一言で 訳していくサイトです。 今567語くらい。

私はコードを知らない

プログラム・コードとかのコード(code、主にcomputer code fragmentのcode)です。最初は「符号」でいいかなと思ったんですが、ずいぶん考えこみました……。基本用語なので堅い訳です。

調べると、そもそもコンピューター用語として「コード」をかっちり定義しているものが見つかりません。ということは、これは一般名詞なのでしょうか。そもそもコードとは何なのでしょうか。私は調べましたけど、実はみなさんはとっくに知っているのかな(ドキドキ)

英和辞書で「code」を引きますと「規定」とやらで、たしかに“放送コードに引っかかる”なんて申しますけども、そういう“決まり”の意味でして、Websterでも“法律における秩序だった記述〜〜ウンニャラ(英語)”などとあって、“語源はラテン語の「caudex(木の幹)」で、ソレナゼ、昔は書類が書字板ダッタカラデース(英語)”とかやらです。それがなぜ、「暗号」や「符号」の意味になるのか、なかなかピンと来ませんでした。み、みなさんは知っていたら(ゴクリ)……

プログラムは命令のかたまりだから規則(コード)なのかと思ったら違いました。やっとwikipediaで得心いったのですが、“ある情報を別の表現に変換する一定の規則”を「コード」というわけですね。

『変換コード→コード』っていう省略なんだ。はっはあ〜〜文字コードっていうのはこれですね。文字を番号(=コード)で表すからなんとなく納得してましたけど、“文字変換規則”っていう訳になるわけだ。み、みんな知って……

だとしますと、そのコード(規則)に基づいて変換された暗号や符号のことは、いちいち「コード文」とか「コード文字列」などと言わなければならない気がしますが、それも略して「コード」って言っちゃってるっていうことなの?

「コード番号」はよく目にしますけど、「コード文」は滅多に見ないですよね。それはコード=規則で“規則文”“決まり文”っていう意味合いと紛らわしいから?それとも、変換した文字列には文書構造がないから「文」じゃないってこと?でも「プログラミング言語」っていうくらいですし、「コード文」で良い気もします。“ある変換規則に基づいて変換した文字列”を、「規則」って略すのはどうなの。どうなのって言っても何百年か遅いんですけども。

ちなみにプログラミングの世界ではなんの変換規則でコードなのかというと、「コンピューターが直接理解する数字(機械語)のプログラム」と「人間が入力する文字入りのプログラム」の間の変換を言うんだそうです。

機械語のほうが<ネイティブコード、オブジェクトコード>で、人間が書くのが<ソースコード>。<ソースコード>っていうのはオブジェクト(目的)コードを作るための “ソース(元)”なんですね。私、HTMLを知った頃、ウェブブラウザの「ソースを見る」でソースとやらを見るとわけのわからない文字列が出て来るんで、「これが私が読んでいるウェブページのソース(元)になってるのか〜」なんて納得してたんですけど、逆で、機械に命令するためのソース(元)だったんですね。今まで知りませんでした。

それで訳出ですが、先ほどの「符号」なんですけども、プログラミング言語とかマークアップ言語とか、「言語」で記述された全部または一部が「符号」なのはおかしいんじゃないかという疑念が湧いて来たわけです。「コード」は“変換されたもの”ならなんでも良いとしても、「符号」とうのは?符号とは組み替えて文書を構成できるものでしょうか。

ここから「号」にはまりました。「号」という字は口から折れ曲がって出て来る学習アニメの館 - 3年生で習う漢字より)が元なんだそうで、名詞としての「号」はまず物の名前や「元号」など固有名詞を指します。また「号令」は言葉と"命令"が一対一対応で、“気をつけ”とか“タンマ”とかは、字面通りの語義以上のある状態を指し示します。

「号」というのはそのように、ある特定のものごとを決まった言葉で言い表します。理屈詰めではそう名づけられないけれど、とりあえずその呼び方で号してしまう、そして言葉と事象は文法的な理屈を超えて一対一対応するというもの。(言語学用語で説明できる方募集中)

とにかく「号」だけではなかなか文書を組み立てられないと思うのです。「平成」と「前へ習え」を合わせて「平成前へ習え」というものは作れない。「昭和1・2・3・4(元号+号令)」「アルゼンチンスイス(国号+国号)」「メキシコ北斎(国号+雅号)」、まあ遊んでるだけですが、意味がつながるパターンもあります。

  • “号令+名前で命令文になっている”……例:気をつけ!狩野探幽!(号令+雅号)
  • “組み合わせでより細かい意味を作る”……例:昭和57年(元号+年号)

で、コンピューター・プログラムはけっこうそんな文書のようなので、それでも良いかとちらっと思ったのですが、タグのように「ここからここまで〜」と範囲を示す方法であるとか、「if」っていう文法とか、自然文のデータとか、おそらくコンピューターから見ても「号」以外の部分があるのでやめました。

「記号」は長い文章のことを指せませんし、「信号」は「符号」と同じように文書構造の限界を感じるのと、元に自然文があって(手旗信号のように)それと一対一対応している印象がある。やっぱり号から離れたほうが良さそうです(長い)。

(もう長過ぎないか)

(でも言語学系を目指すならちゃんと書かないと)

(ここまでちゃんとしてるか?)

(明日にしようか)

(1ページにまとまってないのは嫌。)

中国語で、<コード>は「碼」で万能的に訳せるようで、うらやましいです。この漢字、意味は「馬」ですよね。“乗り変えたもの”とかそういうニュアンスでしょうか。

日本語で“情報をある規則で変換し表現したもの”の意味を探すと、「苻」のほうが近そうです。「割符」の意味があって、「符を合わす」という表現があります。ある情報と相対的に合致するもうひとつの表現型。

音楽で音符、休符などがあります。ただ、“音符の集まり”を指すちょうど良い言葉が(あるのかもしれませんが)「メロディー」「パート」「小節」「譜面」「楽譜」、どれもちょっとで、<コード>に応用できるかどうか。

ただ、以前id:suikan:20040429#1083245708さんに教えて頂いたところでは「Code Fragment=譜片」という和訳語があるそうです。“算譜の一片”としてしまうほうが、“記号列”と考えるより言いやすいかもしれません。

うーん、これならなんとかいけるかもしれない。でももっと良い語があれば随時募集中です。