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新語が生まれる背景 - 言葉の黄ばみ

新語が生まれる背景についての考察を一席。昨日ご紹介したページに「新語が生まれる三つの理由」という項目があり、その中の「使い古されたことばを言い直すとき」に着目します。

理由その3:使い古されたことばを言い直すとき。典型的なのはお手洗いの言い方で、非常にたくさんあります。古くは「厠(かわや)」、「雪隠(せっちん)」、「手水(ちょうず)」、「はばかり」、「ご不浄」など。最近でも「便所」、「トイレ」、「洗面所」、「化粧室」、「レストルーム」、「WC」など。これほど多くの言い換えが行われる理由は、お手洗いは大切な場所ではあるが、やはり不潔なものとの結びつきがあり、ことばが定着し長く使われていると、すぐそれを喚起するようになるため、なるべくそれを言い換えようという働きが生じます。
銀座の学校/とーく&トーク/第19回「第1部 新語はどのように生まれ、成長していくか - 湯浅茂雄さんのお話」より引用

外来語の多くは、真新しいケガレのない言葉として日本に渡来しますが、やがてさまざまな理由で汚れていきます。ケガレとまでは言わなくとも、生活の中に定着するだけで一種“黄ばみ”のような古臭さがまとわりついてきます。