おまえなんか、訳してやる!

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お役所の新語利用

巷で噂の「ニート」はもう“無業者”でいいんだと思いますけれども、その新語がなぜ平成17年度厚生労働省予算概算要求の主要事項(若者人間力強化プロジェクトの推進)の中で出てくるのか。

なぜNEETなんて単語を厚生労働省は持ち出したのか。うがった見方をすれば、それは流行語であり、しかもちょっと学術的でしかも横文字でかっこいいからだ。海外での研究もあるし。「ひきこもり対策」よりは「NEET対策」の方が圧倒的に世間の受けがいいだろう(もちろん両者は同一ものではないが)。世間にいろいろアピールしなければならない役所としては、流行ものには食いついておく必要がある。また、ひきこもりよりも直接的に「経済」に関わる問題である、若者と労働を直接結びつける概念である、というのも大きいだろう(「国の将来に関わる重要な問題(優秀な労働力の確保)である」=「だから厚生労働省が対策を打つ必要がある」)。逆に言うと、「ひきこもり」は変な色が付きすぎて使えない、とも言える。

わかりやすいー。外来語・カタカナ語の金を動かす効力を再認識しました。

「ひきこもり」は変な色が付きすぎて使えないはまさに以前書いた“言葉の黄ばみ”考察(id:sugio:20030911#p3、ネタは今ひとつ)を裏づけ。