おまえなんか、訳してやる!

どんどん一言で 訳していくサイトです。 今567語くらい。

キーワードの話・有益性を計ることについて

以上の例えの上で“キーワードはその有益性を根拠に存続できる”(だったかな)というはてなの基本方針を考えると、“あまり有益でない番組は打ち切りましょう”ということになる。

意味が分からない番組、番組作成者にしか理解できない番組、社会的に有害な番組、だれかを誹謗中傷する番組……こういったものを打ち切るのに異論は少ない。

問題は、あまり有益ではないが存続させたい人がいる番組だ。これを民主的な投票で打ち切るのは難しい。ちょっと例えだと飛躍があるかもしれないけれど、NHKの番組編成を視聴率ではなく、視聴者の「多数決」で決めるようなものだ。

「これはNHKの放送にふさわしい番組だと思うか」というようなことが、今のはてなダイアリー評議会で問われる問題だ。私はNHKは「マンガ夜話(の再放送)」以外の番組はすべて受信料の無駄遣いなので終わっていいと思うが、もうちょっと心を寛大にして、本当に「ふさわしいかどうか」を真面目に考えるとしても、おそらく「有益かどうか」判断がつかない場面が出てくるだろう。

自分には理解できない番組でも、だれかにとっては有益かもしれない。自分には陳腐でありふれた内容に思えても、子供や外国人が見れば有意義な場合があるかもしれない。しれない、しれない、だとなんでもありになるので結局自分が面白いかどうかで決めたくなる。

打ち切り提案(削除カテゴリーへの移動)と議論による打ち切りという方法は、最低でもひとり有益だと考える人が登場するので少しましだが、「有益性」を見定める上では、やはりあまり役に立たない。“キーワードはその有益性を根拠に存続できる”という方針であるなら、現在の仕様は見当外れ、ねじれがあるように感じる。

「スコア」が自動リンクというツール側面の制御のための数値にとどまって、存続・削除を決める「有益性の値」そのものになり得ないのは、そういう理由だ。有益性を基準にするならシステム側でそのキーワードの利用率を調べて、存続・削除を自動的に計るべきではないだろうか。

それができなければ、有益性は計らなくてもいいだろう。「有害性」のあるキーワードを打ち切るのは重要だが、有益性がないのは大きな問題ではない。しかも、有益性があるようなないような微妙なキーワードほど、議論の決着がつきにくく、ユーザーの手間が大きくなる。まったく無駄が多い。