国立国語研究所廃止
独立行政法人整理合理化計画が平成19年12月24日に閣議決定されました。この中で、国立国語研究所については法人形態の見直しが指摘され、「大学共同利用機関法人に移管する」こととされましたが、移管先及び移管時期等については未定です。 一部の新聞報道では、国立国語研究所を「廃止する」という記載がありました。今回の見直しでは、独立行政法人としての国立国語研究所を廃止し、組織を大学共同利用機関法人に移管するというものです。
お知らせ:独立行政法人整理合理化計画について(PDF) - 独立行政法人 国立国語研究所
独立行政法人としては廃止とのことです。この件では国語政策に対する不安もよぎりますが、私はまあ、コストダウンにつながるならいいんじゃないかと思います。
日本語コーパスはすごいものなんだろうと思いますけど、どのくらい予算かかってるか分かりませんから、知ったら「もっと合理化できないの?」と言いたくなるかもしれません。
外来語言い換え提案なんかも展開遅いですから、そんなに偉い人集めて会議しなくても外部委託したらけっこういい出来の言い換え語がローコストで年間何千語も提案できちゃうんじゃないのと思ったり。
<ボーカロイド>………“歌声合成ソフト”引用訳“人造歌手”引用訳
今年ネットで流行した「初音ミク」にまつわる新語です。どうも3つぐらいの意味で使われているようです。
1つめは語源となっているヤマハの「VOCALOID」自体を指す場合。音声合成エンジンと、歌声を作成・合成することができるミキサソフトのセットとのことです。ベースやドラムのかわりに、ボーカルパートを打ち込んで再生させるんでしょうね。
2つめは初音ミクに代表される歌声合成ソフト。初音ミクも音声合成エンジンはヤマハの「VOCALOID 2」を使用しています。
よく「歌声ソフトウェアシンセサイザ」という説明がされているようなのですが、出所がわかりません。もともと音声合成の業界では聴覚障害者用などに文章を読み上げるシステムが主流で、それをスピーチ・シンセサイザーと言うのでそれになぞらえた呼び方だと思います。
初音ミク公式サイトの紹介ではバーチャル・シンガー『初音ミク』は、声優「藤田 咲」さんが演じるポップでキュートなキャラクター・ボイスを元に作り上げられた、ボーカル・アンドロイド=VOCALOID(ボーカロイド)です。
とあります。これが3つめと関係しますが、ソフト製品ではなくて初音ミクのようなキャラクターを指してボーカロイドという場合も多いようです。仮想歌手、人造歌手、人工歌手といったところでしょう。
今年これが盛り上がった要因としては、ネットの動画職人さんなんかが女性抜きで(オタ受けする・かわいい)女性の歌声を表現する方法を手に入れたことに対する喜びと今後の期待感があり、ボーカロイドキャラクターの人気がそれを増幅しているんだと思います。私は人工少女キャラがそんなにツボではないので、現段階ではまだティンと来ませんけども、来年の今ごろはどうなっているか分かりません。
トレーサビリティー
主婦の7割がトレーサビリティー知らず - MSN産経ニュース
こちらも先月の記事。
普通に「生産履歴」って言えばいいのに
(applemango(瑠菜・来夢)のブックマーク)
そだそだ。
「トレーサビリティーが上がる」などの使い方ならいいでしょうが。トレーサビリティ(生産履歴追跡可能性)の使い方が違ってないか。
(サブミハリータ☆ブックマーク)
そだそだ。
ひさびさの出題
たほいや倶楽部 - 妄想科學日報から出題中。なるべく考えてみます。んー。
はてなユーザーの方はお気軽にどうぞ。「たほいや倶楽部」の過去問なども参考がてら、ご覧になると面白いかも知れません。
漢字の字体統一の記事
<ガンメン>………“顔面”引用訳“有顔螺旋兵器”おま訳
明日最終回の天元突破グレンラガンより。繁体中国語での作品タイトルは天元突破 紅蓮之眼(簡体では红莲之眼)、グレンは紅蓮、ラガンは裸眼。
多くの人類が一生を地下世界で暮らす未来。螺旋の力に目覚め、地上の存在を知った主人公があれやこれやのすえ大グレン団を率い、地上をめぐり、宇宙をめぐり、人類を殲滅しようとする強敵と戦う物語。
ロボットの通称であるガンメンは、気合い(螺旋の力?)次第でいくらでも能力を引き出せるメカ。エヴァを制作したガイナックスらしく量子論や超弦理論も登場しますが、メカが有機的に変形したり、瞬間移動したりと、基本的にはぶっちぎりのオーバーテクノロジーでできています。
機体に大小の顔がデザインされているのも特徴(敵の反螺旋族のメカは顔がなく、通称『ムガン』)。中国語でガンメンは……「顏面」。
原点回帰して子供向けを強く意識していて、そこに大人やオタクも楽しめる内容を盛り込んだ作り。全編4部構成の3部までは70〜90年代のアニメの流れを体現したそうで、あしたのジョーや宇宙戦艦ヤマトといった往年のアニメのパロディ(参考:天元突破グレンラガン - Wikipedia)も盛り込まれています。
戦闘形式はいわゆる「スーパーロボット」物に近く、うっそ〜ん!というようなアクション展開で、絶対的な敵を分かりやすくやっつけます。はたして子供のアニメファンは魅了できたのでしょうか。ロボットアニメは次世代に受け継がれていくのか。明日はどっちだ。