男性の一番大切な仕事は「ケンカ」だそうです。
私のガイドさんがこれを「ケンカ」と表現したのは、土地・女・家畜の略奪を目的とした実質的な戦闘もあるけれど、それは人口が増えすぎたり減りすぎたりした局面で起こるもので、伝統的な多くの争いは喧嘩レベルだということでしょう。
（ただし現在では国内に銃器が広まり、鉱物資源の利権争いもあって内陸部では痛ましい戦闘が起こっているそうです。一旅行者の私にはとても現在のパプアニューギニアの姿を克明に記すことができませんが、ここでは、植民地支配の中で近代化を迎えて独立し旧来の風習をかかえたまま渾沌としているパプアニューギニアと、訪れてみればのんびりと素朴な人々の笑顔のあるパプアニューギニア、その両方があると述べさせて頂きます。）
伝統的には、もともと戦闘をする動機が弱いのと、殺傷力が低くて膠着しやすいわけですから本気度は気持ちだけと言うか、戦争というものが物事を解決できる力が弱かったんじゃないでしょうか。やっぱり鉄器とか騎馬が歴史を変えたのかな。
