メディア・パブ: 消費者に向かって,技術用語“RSS”を使わないように
RSSという用語は一般ユーザー受けしないだろうというお話。当サイトでは以前フィード=“配報”なんて造語で終わってますが、実際の日本語化はどうなっていくんでしょうね。
「はてな」はいち早く(Atom対応なのに)「はてなRSS」でスタートしてしまったわけですが、たぶん「しばらく“RSSリーダーでRSSを読む”という枠組みに落ち着くだろう」という読みがあって、はてなRSSというサービスに対する時限的な見切りをしているのではないかと勘ぐっています。
用語「RSS」のとっつきにくい点は、まず規格名のひとつなので、意味を質問してもあんまり益のある回答が得られないこと。RSSの意味は?とたずねるとどうしても「サイトサマリー」のような答えが返ってきてしまいます。本当にその質問者に必要なのは「フィード」の説明なのに。
また技術用語は別の技術用語の上に立っているので、RSSを調べるとイモづる式にRDFのような技術用語が出て来てしまい、それがわからなければ理解できなくなってしまいます。本当にその質問者に必要なのは「フィード」の知識なのに。
インターネット初心者は「HTML4.01ドキュメントってなんだろう?」と思うより「ウェブページってなんだろう?」と疑問に思った方が、はやく(理解できて利用に役立つ)回答にたどりつけるはずで、できれば「ウェブページ」という言葉のほうで紹介してもらったほうが良いわけです。現実にはウェブページでもなく「ホームページ」という言葉で広まったわけですが、「広大な情報空間の中でアドレスを割り振られたページ」というイメージの理解が得やすかったとすれば(誤用にしても)なかなか良かったのではないかと思います。
はてなダイアリーガイドでは「RSS」をちょっと避けてサイトフィードを活用しようというタイトルにしてみています。私はRSSフィードのような情報形態が普及しない理由は何もないと思うのですが、さてどういう単語に落ち着くのか。ちょうど今「ホームページ」以前の分岐点にあるのかもしれません。
HepCat Dev and Test:RSSなんて通じない
こちらでは次のバージョンの「IE」の日本語化次第で、「ブックマーク」が「お気に入り」として一般に定着したようにRSS・Atomに代わる表現が決まるのではと考察されていました。なるほどぉ。
FireFoxの「LiveBookmark」のような表現になるのか。それとも音楽や動画など、いろんなコンテンツを含んでも違和感のない“サイト配信”みたいな用語が使われるのか?はたまた今のRSS・Atomにどんぴしゃの狭い意味の日本語が登場するのか。うーん楽しみになってきてしまいました。