女性は働き者
女性はこまめに家事、子育てをこなしています。男性も一生座っているわけではなく、狩りや釣り、家作りなどの仕事をしていましたが、本当に必要性の高い家事の多くは女性の受け持ちです。
女性は働き者なので、結婚時に新婦を出す家は新郎から高額なブライダル・プライスを受け取ります。これは男の甲斐性を計る意味合いも強いので、都市生活の男性が払うブライダル・プライスは現金で高額だし、村に住む男は(貴重な)ブタ数匹で支払ったりと、融通はきくようです。
日本人の感覚では家事分担をしないのは不公平に思えますが、最初にニューギニア島に渡ってきた民族の男女の役割がそのまま残っているのでしょうか。それでも勤勉に男性が家事をする部族が繁栄することもなかったわけですから、男女が同じ仕事をして、午後はみんな暇になるような村は、なにか問題があったのでしょう。
例えば男女がともに暇だとすぐにロマンチックなことになって、人口が相当増えてしまうとか。外敵がいなくて食料が豊富なわけですから、動物なら多くは大量発生と大量死をくりかえしそうなものです。
ちなみに子作りは一家族4〜5人までしてくれという慣習があるそうです。あの広い国土に人口が4〜500万人に保たれている理由は「自然環境の厳しさ」「マラリア等の疾病による高い死亡率」「短い平均寿命」といった説明をされるのですが、ひとつに「家族計画」があるのではないかと私は思っています。
あとみんなとても恥ずかしがり屋だそうで、街でも男女のカップルを見かけることがほとんどありませんでした。男は男、女は女で行動。村社会だなあ。