たほいや倶楽部ぜぜまんの出題以降、ネットではだいぶ調べたのですがけっきょく「瀬瀬幔」に関する記述は見つかりませんでした。(→結論を急ぐ)
そもそもgoo辞書で瀬瀬は「せせ」または「せぜ」、瀬瀬らぎと書いたりしますが「ぜぜ」はなかなか出てきません。「瀬瀬」という苗字の読みも通常「せせ」か「せぜ」のようなのですが唯一、今年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭に出品した瀬瀬敬久監督が「ぜぜ(ぜぜ・たかひさ)」だとわかり、「瀬瀬=ぜぜ」の例となります。
「ぜぜ」に「瀬瀬」という字をあてることがあるとすれば、元々「膳所幔」であったものが「瀬瀬幔」と書き換えられる経緯があったのだと考えるのが自然でしょう。この経緯はわかりませんが、ぜんしょの意味の「膳所」に、幔幕の「幔」。つまり台所の幕となるからです。台所といっても「膳所」は武家が配膳を行うような大きな場所だそうですが、どんな幕かは浅学にしてやっぱりわかりませんでした。
「膳所」の発音がなぜ「ぜぜ」かの問題も残ります。膳所の地名の由来はJR膳所駅の駅前探検マップによると、大津京時代(六六七〜六七二)に魚の調理場があったのだそうで、これも根拠はないのですが、当時の都言葉で膳所を「ぜぜ」と呼んでいたと考えるのがいかにもそれらしく思えます。膳所駅前商店街ホームページにある膳の崎→膳前(ぜんぜん)の転というまったく違う言い伝えもあるようですが、これでは「膳所幔」を「ぜんしょまん→ぜぜまん」などと言い換える過程が発生せねばならず、近代以降「御膳所(ごぜんどころ)」を「おぜぜ」と呼ぶわけでもなかったようなので不自然と見ます。ぜぜまんの立場から否定。しかし地名はさておきまして
というのが私の推理、といっても脇ガラ空きの素人考えですが。ぜぜまんの正体は今だ深い闇の中、といったところでここで幕引き。